Vol.3ストレスとシンプルに向き合うには
「ストレス=得体のしれないもの」ではない
皆さま、こんにちは。
鶴田です。
第3回は、ダイエットとストレスの関係についてお伝えしていきます。
ストレスはダイエットにとっての天敵です。
順調に体重が落ちていたのに、ストレスのせいで間食が増えたり、カロリーの高いものを食べてしまってリバウンドした経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
ストレスが掛かると、私たちの脳はそれを掻き消そうとします。そして一番手っ取り早い手段として、手近にある食べ物につい手を延ばしてしまいます。
この、いわゆる「ストレス食い」が、ダイエットを妨げている一番の要因と言っても良いかもしれません。
ところで、
私たちは「ストレス」と聞くと
- なにか得体の知れないもの
- 対処できない厄介なものという
イメージを持ってしまいがちです。
ですが、実際はそんなことはなくストレスにも発生する理由があり、それに対処する方法もちゃんとあります。
ストレスとシンプルに向き合うことで、複雑で難解に思える悩みも徐々にほどいていくことができます。
ストレスの正体は…
ストレスが発生するのは脳が「こうしたい」と感じていることと、実際の状況が食い違ったときです。
例えば、
「この人、苦手だな」と思っている人と、一緒にいなければならないとき。
脳はその場から離れたいと感じていても、現実的には離れることができない。そんな葛藤が生まれた時にストレスが発生します。
他にも、もっと睡眠が必要なのに夜遅くまで起きているとき。
ゆっくり落ち着いて家事や仕事をしたいのに、時間が無くセカセカしているとき。
栄養が不足しているのに、食事が偏ってしまっているときにもストレスが生まれます。
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、ストレスには
- 他人や環境など外部から受けるもの
- ご自身の生活習慣から生まれるもの
があります。
①については「解釈力」を高めるなど、少し質の違う取り組みが必要になりますが、②については、シンプルに改善することができるので、比較的スムーズにストレスの全体量を減らすことにつながります。
実は多くの方がこの点を疎かにすることで、ストレスの増殖が抑られなくなり「食べないと癒されない」という状況に陥ってしまっています。
ストレスは足し算と引き算だけのシンプルなゲームだと思って下さい。
日々、積もるストレスを和らげる小さな武器を集めることで「食欲の暴走」というダイエットの大ボスにも臆せず闘いを挑めるようになっていきます。
食べることは悪ではない
「食べる」という行為は、私たちの生活の中で、最大の娯楽であり癒しです。
ですので、このツールはご自身の生活を豊かにするために最大限活用するべきです。
ただし、その使い方を誤らせてしまうのが、今回のテーマでもあるストレスです。
トレーナー誌NEXTの第3回のコラムに登場して頂いたMさんは、仕事を忙しく終えて、帰宅した後もせわしなく家事や身支度をして、気が休まらないまま翌日の仕事のために布団に入るという生活を送っていました。
「ゆっくりしたいのにそれができない」というストレスを感じながら、充分にリラックスできないまま布団に入るため眠りが浅く、毎日のように夜中に目が覚めてしまうとのことでした。
そして、台所に行ってジャムパンを食べて気持ちを落ち着かせる、という悪い癖になってしまっていました。
夜中に何かを食べることは、ストレスの緩和である以上に、体重を増やしてしまうことや、胃腸の休息を妨げて慢性疲労を招くなどのマイナスを生んでしまいます。
食べることはお金を使うことと一緒で、度を越してしまうと自分が損をする羽目になります。
私たちが日々生活をする中で、ストレスは必ず発生するものです。そして、私たちの脳は受けたストレスを何かしらの方法で相殺しようとしますが、そのはけ口が食べることだけに向いてしまうことには注意を向けなければなりません。
食べること自体は悪ではありませんが、ストレスとセットになることで、食べ物が本来持っている価値が損なわれ、ダイエットを邪魔する厄介者になってしまうのです。
食とストレスを切り離すことが大切
食とストレスが切り離せなくなってしまっていたMさんには、ストレスを緩和するツールとして、寝る前に「2分間の首ストレッチ」を行って頂きました。
以下の2種類を左右30秒ずつ、合計2分間のストレッチです。
029 首(横)のストレッチ - 五反田 品川ジム【ラクエル】 (raquel-gym.com)
028 首(斜め後ろ)のストレッチ - 五反田 品川ジム【ラクエル】 (raquel-gym.com)
首のストレッチは、脳の緊張を和らげてリラックス度を高める作用があって、行ったその瞬間から効果を実感できます。
ぜひ上のリンクを押して、深呼吸をしながら30秒間行ってみてください。
(ストレッチ中…)
(ストレッチ中…)
(ストレッチ中…)
(ストレッチ中…)
(ストレッチ中…)
いかがでしょうか?
たった2分のストレッチでも、「気持ち良いな」「楽になったな」と感じて頂けたのではないでしょうか。
首のストレッチをすることで、副交感神経が高まりリラックスすることができます。このような状態で布団に入ることができれば、睡眠は深くなり途中で目が覚めてしまのを防ぐことができます。
Mさんは2分間のストレッチの習慣を加えることで
- 『ストレス→不要に食べてしまう』というパターンを
- 『ストレス→ストレスを緩和する→不要に食べることが無くなる』という状況へ変化させることができました。
このストレッチはどこでもできるので、睡眠の改善だけでなく、仕事や家事で疲れを感じたときや、肩コリが辛いときにも有効です。
1日に何度行っても大丈夫ですので、疲れたな…、辛いな…、と思った時は、気持ちを楽にするためにぜひ活用してみてください。
日常生活に眠っているストレス緩和ツール
首のストレッチの他にも、日常生活の中には実はたくさんのストレス緩和ツールが眠っています。
第一回のコラムに登場して頂いたOさんの
- ゆっくり歩いて帰る
- お風呂に入る
という取り組みもそうですし
次回お話しする
- 野菜を摂ること
- ゆっくり食べること
もそうです。
その他にも、テレビ、読書、休日のショッピング、散策、首以外の部位のストレッチ、深呼吸などもそうです。
NEXT誌のコラムでは、ストレスを『肉体面の疲労』+『精神面の疲労』と捉えて、それぞれに見合った緩和策を取ることが必要と解説しました。
今挙げた習慣は一つ一つは些細なことのように思えますが、日々の習慣として続けていくことで、肉体的な疲れ、精神的な疲れが緩和されて「ストレス食い」によるカロリー過多を防ぐことができます。
しかもこれらのツールは、体が楽になること、もしくはそれ自体が楽しいことばかりなので、前回ご紹介した9割ルーティンによって習慣化のしやすいものです。
ぜひご自身の生活の中にあるストレス緩和ツールを見つけて、体も気持ちも軽くなるよう活用してください。
冒頭で、『「こうしたい」と感じていることと、実際の状況が食い違ったとき』にストレスが発生するとお伝えしましたが、ダイエットが上手くいかず、「やせたい」という願望と現実が食い違っているときもこれにあたります。
ダイエットが上手くいかないこと自体がストレスになり、ダイエットを妨げてしまうという、なんともやるせない状況です。
「痩せたい」という思いに正直に、本当のストレス・フリーを目指して、ご自身のためになる良い習慣を集めていくこと。それがダイエットの掛け違いをつなぎ直していく作業になります。
正しいストレスの回避法はサバンナに住む動物たちが知っています。
以下のブログもぜひ参考にしてみてください↓