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山梨県甲州市塩山のパーソナルジム&スタジオ ラクエル

公式ブログ

2021/07/17
  • トピックス

認知症と運動にはこんな関係が!

皆さま、こんにちは。
ラクエルの宮嶋です。

今回は、認知症に関して
運動をしている人としていない人の
差についてお伝えしたいと思います。

認知症は
誰にもかかる可能性のあるものですが
実は、中年時代に定期的な運動を行っていた人と
行っていなかった人とでは認知症発症率が違う
ということをご存知でしょうか?

その差はなんと2倍にもなるのです!

認知症の現状は…

ちなみに、
2020年の日本の65歳以上の人口は約3600万人で
そのうち認知症の方は631万人。

これは高齢者のうちの18%、
約5.5人に1人程度が認知症にかかっていることになります。

それが2025年には約730万人=20.6%(4.8人に1人)
2030年には830万人=23.2%(4.3人に1人)まで
増加すると試算されています

【厚生労働省による認知症発症数の試算グラフ】

4~5人に1人と聞くと
そんなに多くないと感じるかもしれませんが
高齢者に多い病気ランキングでは
認知症は1位になっています。

2位が脳梗塞、3位が肺炎、4位が骨粗鬆症なので
よく耳にする病気よりも認知症の割合の方が多いのです。

さらには
介護が必要になる原因も
認知症が最も多いとされています。

実際に、身近な人が認知症になっているという方も
いらっしゃるかもしれませんが
認知症は、これからますます身近な問題になっていくのです。

認知症の7割はアルツハイマー型

認知症の中にも種類があって

  1. アルツハイマー型認知症
  2. 脳血管性認知症
  3. レビー小体型認知症
  4. 前頭側頭型認知症

の4つに分けられます。

その中で最も多いのが
アルツハイマー型認知症で
全体の7割を占めています

今回はこのアルツハイマー型認知症について
原因や予防策をお伝えしていきたいと思います。

アルツハイマー型認知症は
物忘れや、新しいことが覚えられなくなったりして
進行すると金銭管理や
家事ができなくなるという症状が現れます

ちなみに…
「2.」の脳血管性認知症は
脳梗塞や脳出血によって起こる歩行障害や言語障害。

「3.」のレビー小体型認知症は
αシヌクレインという物質が
脳に沈着し幻視などの神経障害。

「4.」の前頭側頭型認知症は
性格の変化や異常行動が見られます。

忍び寄るアルツハイマー

アルツハイマー型認知症については
原因の解明が進んでいて
その原因となっているのが
アミロイドβという物質の蓄積です

アミロイドβとは
脳内に溜まる毒性のタンパク質の事で
健康な人の脳にも存在しますが
通常は脳内のゴミとして
短期間で分解され排出されます。

しかし、正常なアミロイドβより
大きい異常なタンパク質ができてしまうと
排出されずに脳内に溜まり
神経細胞が壊れることで
物忘れなどが起きるようになります

ちなみに、
このアミロイドβは蓄積し始めても
すぐに認知症の発症には繋がりません。

では、アミロイドβがたまり始めてから
発症するまでの期間はどのくらいなのか?
それには20~30年かかるとされています。

つまり、70~80歳で認知症を発症するとしたら
実は40~50歳からアミロイドβが
たまり始めていたということなのです

ということは、
将来の認知症リスクを下げたいなら
40代や50代といった若い世代から
対策に着手することが望ましいのです。

認知症の対策とは

では、その対策とは
どのようなものがあるのでしょうか。
そのひとつが運動です。

国際的な基準として
「1週間に7.5メッツ」の運動を
すると認知症の予防に良いとされています

このメッツというのは
身体活動の強度の単位の事で
安静時(座ったり横になったりして楽にしている状態)
を1とした時と比べて
何倍のエネルギーを消費したかを示したものになります。

1週間7.5メッツ分の運動は
ジョギングに換算すると1時間
ウォーキングは2時間30分になります。

筋トレでは
自重でのトレーニングで2時間30分
ウエイトトレーニングは1時間15分になります。

ですが、ひとつ運動を
ずっとやり続けるのは大変ですよね。

現実的には

  • 自重トレーニング30分+ジョギング30分+ウォーキング1時間
  • フリーウエイト30分+ジョギング15分+ウォーキング1時間

くらいの組み合わせで行うと
7.5メッツの基準をカバーすることができます。

筋トレにはプラスαの効果も

ちなみに、
筋トレをすると「イリシン」という物質が分泌され
それが血液を通して脳に届くと
脳の神経細胞を活性化させる物質が分泌されます

つまり、筋トレでイリシンの分泌を刺激して
有酸素運動によって血流を促すことで
脳の活動性を高めることができ
結果として認知症の予防に役立ちます。

また、特別な運動をしなくても

  • 日常的に一駅歩く
  • エレベーターやエスカレーターよりも階段を使う
  • お風呂掃除や床の雑巾がけなどきつめの家事を行う

などを心掛けていければ
ジョギングやウォーキングと
同じくらいの身体活動になるので
日頃の生活も認知症予防の一つになるということが言えます。

お仕事が忙しかったり
週に何回も筋トレをするのは大変
という方も多いと思いますが
それでも大丈夫です。

運動を日頃の生活の中で上手に分散させながら
無理のない程度で、定期的に運動量を
上げていくことの方が大切です

認知症は糖尿病とも関係があります

また、糖尿病もアルツハイマー型認知症と
関係があることをご存知でしょうか?

アルツハイマー病の原因になるアミロイドβは
インスリン分解酵素というものによって
分解されるのですが

糖尿病のような高血糖状態が続くと
インスリンの分解を優先するため
アミロイドβの分解まで手が回らず
アミロイドβの蓄積を促してしまうのです。

糖尿病はまったく別の病気と
思われるかもしれませんが
意外と認知症と深い関係にあるのです。

つまり、
生活習慣病を予防しようと思ったり
認知症を予防しようと思って
運動やバランスの良い食事
しっかりとした睡眠などの
良い習慣を取り入れることは
結果として2つの予防になり一石二鳥ということです

「まだいいや」ではなく「今すぐ」が大事!

ちなみに認知症には
軽度認知障害(MCI)という前兆段階があります。
この軽度認知障害は
日常生活に支障をきたすほどではないですが
認知症と同様に物忘れの症状が起こります。

2つの違いを簡単に説明すると

  • 前兆段階である軽度認知障害は、昨日の夕食の内容が思い出せない
  • 認知症は夕食を食べたかを覚えていない

といった感じです。

このような認知症の前兆が見られてから
「マズイ」と思って行動するのでは遅いです

現在の健康なうちから
対策をしておけばリスクも低くなりますし
健康でいられる時間が長くなります

できることからで構いませんので
今すぐ将来の健康ために良い習慣に取り組んでいきましょう。

〇 ● 〇 ●

今回は認知症をメインとしてご紹介しましたが
他にも、運動をして良い習慣が出来ると
疲れが抜け仕事のパフォーマンスが上がったり
理想の体で健康に過ごせたりと良いことが沢山あります。

ラクエルでのトレーニングももちろんですが
日頃から少しでも運動する事を心がけて
ずっと健康でいられる体を目指しましょう!