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公式ブログ

2023/06/18
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  • 鶴田学ブログ

なぜダイエットだけ、いまだに根性論なのか?

こんにちは。
ラクエルの鶴田です。

根性論。

スポーツ界ではすでに昔懐かしい言葉ですね。
うさぎ跳びや水を飲むなに始まり、無意味に長い練習やランニング、部活での理不尽な上下関係も根性論の一部だったのかもしれません。

その中で磨かれたものもあったのかもしれませんが、現在では根性論の弊害は当たり前のように知られ、昔のようなムダや無理を行うことはほとんどなくなりました。

一方で、ダイエットはどうでしょうか?

ムダや無理なく、心理的にも身体的にも余計な負担を掛けないダイエットができているでしょうか。
恐らく、自信を持ってYESと言える人は少ないと思います。

スポーツや習い事などは基本的にワクワクしながら取り組むものですが、ダイエットに関しては気持ちの重さがついてくる方も多いのではないでしょうか。

その理由は、ダイエットの基礎を行わずに、実践に移ってしまう人が多いからです。

ダイエットの基礎が無ければ、痩せるための武器は「意志の強さ」だけになってしまいます。
そのため、多くの方が気づかないうちに気合頼みのダイエットをしてしまい、継続できなかったりリバウンドしてしまうという状況になっているのです。

そこで今回は、ダイエットを行う上で盲点になりやすいことと、根性論的なダイエットにならないために気をつけておきたいポイントについてお伝えしたいと思います。

.
【目次】
…………………………………………
1.基礎練を行わないダイエットはダメ
2.ダイエットの基礎練とは?
3.ダイエットに必要な習慣化の手法
4.多くのダイエット法が「隠れ根性論ダイエット」
5.スポーツのように正しい方法で
………………………………………………

基礎練を行わないダイエットはダメ

例えば、バスケットボールを習い始めるとき、最初に行うのは何でしょうか。

ほとんどの場合が、その場でのドリブル練習から始めると思います。

そして、移動しながらのドリブル、パス、シュート、ディフェンスなどの基礎練を行います。
その上で、試合形式の練習をし、試合に臨むというステップを踏むはずです。

基礎練をしないまま、いきなり試合に臨んだとしたらどうなるでしょうか。
当然、失敗が多く、チームの足を引っ張ることになって、辛い思いをするばかりです。

スポーツに限らず、どのような事でも最初は基礎を身に付けて、その上でだんだんと難しいことにチャレンジしたり、成果が出せるようになるものです。

当然、ダイエットについても全く同じです。

ところが、多くの方がダイエットにおける基礎練を行わずに、いきなり食事の量を減らしたり、サプリメントや○○ダイエット法のようなものに取り組み始めてしまいます

その結果、

  • やる気が続かない
  • 一度体重が落ちたけれど、それを維持することができない
  • もう一度やせたいけど、頑張れる気がしない

という状況に陥ってしまいます。

ダイエットも基礎が抜けてしまうと、苦しい思いをしたり、努力が水の泡になってしまったりします。

ダイエットは一見単純なものに見えますが、そのゴールは『理想体重をずっと維持できる生活習慣を獲得すること』なので、実は基礎から緻密に取り組んでいかなければならないのです。

ダイエットの基礎練とは?

それではダイエットにおける基礎練とは何でしょうか。

「基礎」は「実践」の土台になるものです。

ダイエットにおける「実践」は、体重が減るカロリー収支を作ること。つまり、摂取カロリーより消費カロリーが上回る状況を作ることです。

皆さまもご存知の通り、これが体重が減る唯一の条件で、ダイエットをする全ての方はこれを目指さなければなりません。

そして、この実践の土台になる「基礎」は以下の2つです。

  • 不要な食欲を増大させないこと(=摂取カロリーが小さくなる)
  • 代謝の高い体質を作ること(=消費カロリーが大きくなる)

皆さまはこの2つが十分できていますでしょうか。

ダイエットの基礎は、名前の通り特別なものではなく、生活の中にありふれているものです。

例えば、睡眠時間が十分でないと食欲を増進させるホルモンが分泌されます
私たち生き物はホルモンの力に抗うことはできません。そのため睡眠時間が短い、あるいは睡眠の質が悪いだけで、過剰に食欲が刺激され、いつも食べることを我慢していると感じる状況が生まれてしまいます。

加えて、睡眠不足によって体の機能が低下するとエネルギー代謝が落ちて、より痩せにくくなります。

つまり、良い睡眠を取るというありふれた習慣も、ダイエットの成果に影響する大切な基礎なのです。

同じように、野菜が不足すると疲労やストレスへの耐性が下がり、疲れやストレスを紛らすために不要に物を食べがちになります。さらに、脂肪を分解・燃焼させるための栄養素が不足して、太りやすい体質になってしまいます。

このように、私たちの生活の中にはダイエットの成否を左右する習慣がたくさんありますが、多くの方がそこに意識が向いていない状況ではないでしょうか。

このようなダイエットの基礎となる習慣を着実に取り組んでいくことで、カロリー収支をマイナスにしやすくなる2つの条件が整っていき、ダイエットのハードルが格段に下がることになります

その結果、無理をすることなく体重を落とすことができるようになるのです。

高いハードルに挑み続ければ疲れてしまうのは当然です。
正しい手順でハードルを下げて、心理的にも身体的にも余計な負担を掛けずに取り組むことができれば、ダイエットに対する負のイメージも小さくなっていきます。

ダイエットに必要な習慣化の手法

それでは、ダイエットの基礎を身に付けるためにはどのようにすればよいのでしょうか。

この時、必要になるのが習慣化の手法です。

習慣化はダイエットに限らず、仕事、勉強、習い事などでも頻繁に言われていることなので、ご存知の方も多いかもしれません。

ラクエルでは習慣化の手法を9割ルーティンと呼んで、これまで多くの会員さんに取り組んでいただきました。
以下の記事でその一部を解説しているので、参考に読んでみてください。

【ダイエットのモチベーションを高める方法。”○○頼み”をやめて苦しまずに痩せる! -【ラクエル】 (raquel-gym.com)】

ここでは簡単に手順を解説させて頂きます。

  1. まずは、ベイビーステップと呼ばれる、赤ちゃんでもクリアできるくらいの簡単な課題を設けて取り組み始めます
  2. そして、それが当たり前に継続できるようになったら、課題のレベルを少し上げてまた取り組んでいきます

この手順を踏むと、基本的にはどのような習慣でも身に付くようになります。

そして、もうひとつ習慣化のために必要なことが、行動の根拠をしっかり持つということです

先ほどの睡眠を例にすると…
睡眠は大事と分かっていても、実際はスマホを見る時間が長くなって睡眠時間を削ってしまったり、お酒の量が増えて睡眠の質を落としてしまうのも良くあることです。

我々はつい目先の気分だけに気を取られてしまって、「分かってはいるけれどなかなかできない」という事が起こりがちです。

しかし、一日の活動を終えたとき、脳と体(=あなた)が本当に欲しているのはスマホでもお酒でもなく、しっかり睡眠を取って休むことです。

十分な睡眠が取れなければ、先ほどお伝えしたような弊害が生まれ、体重が減らなかったり体調が優れないストレスから、さらにスマホやお酒が増えてしまうという悪循環に陥りかねません。

そのように、自分が損をしないためには睡眠を優先する必要がある、という根拠を持っておくと最初のワンステップが断然踏み出しやすくなります

先ほどお伝えしたように、ダイエットの基礎として

  • 不要な食欲を増大させないない習慣
  • 代謝の高い体質を作る習慣

を身に付けることは欠かせない作業です。

ベイビーステップで小さなチャレンジを始めることで、ダイエットの基礎が固まっていきます。

多くのダイエット法が「隠れ根性論ダイエット」

最近、YouTubeを見ていたら、こんな場面がありました。

3人でファミリーレストランに入って昼食を摂ることになり、2人は普通に食事を注文したのですが、残りの1人は「ダイエット中なので」と言ってコーヒーだけを注文していました。

その時は、撮影のテンションもあってか、我慢をしている様子も見られず、ダイエット中ならそれが当たり前という感じでした。

意地悪を言うつもりはないのですが…、恐らくこの方のダイエットは上手くいかないと思います。

人は一時的なテンションでその時の食事を我慢することはできますが、栄養不足による疲れやストレスは確実に溜まっていって、早かれ遅かれ我慢した以上のカロリーを摂ってしまうことになります

我慢の蓄積はそのまま消えることはなく、必ず反動として現れます。
そのスパンが、数日なのか数か月なのかの違いはあるものの、結果として我慢の分だけリバウンドしてしまうことになります。

この動画を見て、「ダイエットは我慢をして当たり前」というイメージが世の中に定着してしまっていることを改めて感じました。

世の中に溢れているダイエット情報は、言葉や画像を上手に使って良い見せ方をしていますが、『ずっと理想体重を保つ』というダイエット本来の趣旨からはズレているものがほとんどです

これを飲むだけでスゴイ効果!!
2ヶ月で自分史上最高の体に!!
と謳っているのを見ると、ついすごいものだと思ってしまいます。

専門家の目から見ればその良し悪しは一目瞭然なのですが、一般の方にはなかなか見分けがつきません。

そのため、

  • 一時期がんばって体重を落とす
  • でも、やがて元に戻ってしまう
  • しばらく時間が経ってから、またやる気を出して体重を落とす

という繰り返しがダイエットなのだ、というイメージができてしまいます。

スポーツのように正しい方法で

冒頭でお伝えしたように、ダイエットもスポーツと同じように理にかなった方法で遠回りをせずに行われるべきです。

ダイエットの基礎練とも言えるひとつひとつの習慣は、痩せる体質を作り、体に対する正しい価値観を育ててくれるものです。その土台がある上で、体重を落とす作業をすれば、良い成果だけを得ることができます。

短期間で体重を落とすものや、その方法を一生続けられないようなやり方は、理にかなっているとは言えず、我慢や一時の高揚感だけに支えられたものです。
外見は良く見えるけれど、中身は根性論的なダイエット法ばかりという状況が変わらないと、いつまで経っても楽な未来は見えてこないのです。

元プロ野球選手のイチローさんが日本で活躍していた頃。
絶好調のままシーズンを消化していき「史上初の4割打者誕生か⁈」と騒がれていた時に、野球は割り算(打率)ではなく足し算(安打数)だと思っています、と発言していました。

コツコツ積み上げてきた結果で今の成績がある、という趣旨だったと記憶していますが、ダイエットも同じで大切なのは足し算を積み重ねていくことです。

武器となる習慣をひとつずつ増やしていくこと、それらのレベルを一段階ずつ上げていくことで、不必要な辛さや悩みのないダイエットができるようになります

ぜひそんな状況を目指してください。

●  ○ ● ○

毎日、朝食の写真と思ったことをツイッターに投稿しているのですが、つい先日こんなことを書きました。

………………………………
習慣は楽しいから続けるのではなく、
続けた結果、楽しくなるものです。

目新しさばかり追っていると、
体の財産としては何も残らないかも。

地味なものほど磨けば光る。
正しく行けよ、行けばわかるさ。ダアー!
………………………………

最後はアントニオ猪木さんの言葉を拝借して、ふざけていますが…

私たちが各々理想とする体型や健康は、すべて毎日の習慣の蓄積によって作られるものです。

つい派手なものや手軽なものに気を取られてしまいがちですが、体づくりの本質を見失わず、習慣を地道に磨き続けることが大切で、その結果、自分自身が納得する体を手に入れることができます。

生きている限り、自分の体はどこへも行きません。
毎日、大事に丁寧に磨いて、ピカピカに仕上げましょう!