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【我慢ゼロの食事指導例】”良い食べ方”で仕事のストレス緩和→ダイエットに成功
皆さま、こんにちは。
ラクエルの鶴田です。
今からさかのぼること12∼13年前。
ちょうど私が最初のジムを開業した頃。
良くも悪くも、その後の日本のダイエットに影響を与えた、あの○イザップが流行り始めました。
フィットネス業界も食品業界も、「ダイエット=糖質制限」一色になってしまった当時。
私のジムにも○イザップや食事制限で一時は痩せものの、その後の食欲の爆発が抑えられず悩みを抱えた方が多く訪れました。
栄養学的にも心理学的にも、「おかしなことをやっているなぁ…」と世の流行を傍目に見ながら、ラクエルでは我慢ゼロの食事指導をずっと続けてきました。
一言で言えば、ダイエットに必要なのは我慢(糖質制限や食事制限)ではなく、理想的な食習慣にたどり着くための工夫です。
我慢は最終的には停滞、もしくは後退に終わりますが、工夫はすればするほど進歩して、痩せるための食事スキルが上がっていきます。
我慢には限界がありますが、工夫には限界がありません。
実のあるダイエットをしたいなら、流行り物は遠巻きに他人ごととして眺めながら、痩せるための正しいスキルをコツコツ身につけていくことが必要です。
前回の【我慢ゼロの食事指導例 女性編】も役に立つと思いますので、ぜひ後でご覧ください。
ストレス食いから脱却を目指した結果…
今回は40代男性の食事指導例をご紹介します。
仕事でパソコンに向き合う時間が長く、目や頭の疲労でストレスが溜まり、お腹が減っていないのに間食を食べたり大盛の品を選んでしまっていました。
何かを食べることによって一時的にストレスが消え、仕事が捗ることも事実なので、
- 「我慢しなきゃいけない」
- 「でも食べないとストレスに耐えられない」
という葛藤に悩むパターンは非常に多いと思います。
生理学的にも、胃が食べ物で満たされると幸福感ホルモンが分泌されるので、分単位で見ればメリットが強いように錯覚しまいがちです。
ですが1日、1週間、1年という長いスパンで見ると、「ストレス→食べる」という繰り返しは体重増加だけではなく、胃腸の疲れ、全身の慢性疲労、健康度の低下を招き、ストレスの沼をより深くする結果になります。
そこで、今回の食事指導では
- 疲れやストレスに負けない栄養の考え方
- 忙しくてもできる食事の工夫
を中心にお伝えすることになりました。
取り組んで頂いたことはどれも簡単にできることばかりですが、以下のグラフのように
- 体重は6kgマイナス
- 体脂肪率も肥満ゾーンから標準値
に下がりました。
食事指導期間中は、我慢を覚えるための期間ではありません。
この期間に食事の考え方や1日のパターンをしっかり作って頂くことで、この方はその後のスムーズでリバウンドをしない体重減少につながりました。
初日の食事
スタート当初の食事は、以下のような感じでした。
《朝》
アイスコーヒーのみ。
「食べ物を摂ると気持ち悪くなってしまう」と仰っていることから、朝から胃腸が活発に動いていない様子が伺えました。
《昼》
大盛のうどん、揚げ物、プロテインドリンク。
《間食》
菓子パン。
仕事のストレスや疲れから、昼食、間食で高カロリーで食べ応えがあるものに手が伸びてしまっているようです。
《夜》
自炊のものが中心で、量も栄養バランスもある程度整っています。
そして、食後のデザート的にヨーグルトとヤクルトを摂っているようです。
改善ポイントは…
これに対して私が送ったコメントがこちらです。
《朝》
午前中のエネルギー源や栄養源を摂るためにコーヒーに砂糖を入れる
もしくは食べやすい果物を摂る
《昼》
1.カロリーは充分摂れているので、大盛マインドを卒業する
2.コンビニでおすすめの野菜の品
3.脳の満足度を高める栄養を摂る
《間食》
現在の体重や前後の食スケジュールを踏まえたカロリー量にする
《夜》
たんぱく質を追加する
それぞれ以上の事をお伝えしました。
その後の変化
先ほどのアドバイスを踏まえて、改善に取り組んで頂いた様子がこちら。
なかなか良い変化が出ています。
これに対して私が送ったコメントは…
《朝》
コーヒーのみの朝食にバナナが加わるだけでも、栄養の充実度が変わります。
このような小さな取り組みが非常に大切で、1日全体の食事の質が徐々に底上げされていきます。
《昼》
自炊であっても、コンビニ食であっても常に野菜とたんぱく質を意識した組み合わせを作ることが大切です。
そして、その組み合わせのバリエーションを増やしていくことで、食習慣の土台が強くなっていきます。
ー【コンビニ食について】ー
食事は自炊ができれば理想ですが、コンビニでも組み合わせによっては良い栄養バランスの食事が摂れるので、食事構成を学ぶ格好の練習場とも言えます。
最初のコメントでもお勧めしていますが、サラダ等よりも野菜スティックの方が栄養価としては高いので、野菜スティックを中心にした組み合わせパターンを覚えておくと便利です!
ーーーーーーーーーーーー
《夜》
夕食の時間がやや遅めとのことで、朝食が充分摂れる量に調整することをお伝えしました。
朝起きた時に空腹の状態になるように、夜→朝の良い流れを作ることが一日の摂取カロリーの安定につながります。
食事指導終盤の様子
食事指導の終盤にはだいぶ栄養バランスが良くなり、食べ過ぎ防止と代謝アップのベースができて、その後の体重の減少につながっていきました。
これに対する私のコメントがこちら。
● ○ ● ○
体重が6kg落ちていく過程で、この方は以下のように仰っていました。
- 以前は夕食後にお菓子を食べて朝後悔していたが、そういうことが無くなった
- ダイエットをしている感覚が無く、普通に食べて痩せることができている
食欲には、『本当の食欲』と『偽の食欲』の2種類があります。
(『偽の満腹』もあるのですが、それはまたの機会に)
この2つを混同してしまうと、ダイエットは終わりのない沼になってしまいます。
それを防ぐ役割をしているのが、今回ご紹介したような栄養価の安定した食事です。
食事には細かいテクニックも沢山ありますが、大切な核となるのは、
- 野菜を摂ること
- たんぱく質を摂ること
この2つです。
これをひたすら継続していくだけでも、ダイエット成功への強い道しるべになります。
先日、アントニオ猪木さんが亡くなられましたが、往年のあの名言…
『行けばわかるさ!』
まさにダイエットもこの精神だと思います。
あれこれ悩む前にやってみること。
我慢ではなく地道な工夫を重ねること。
そして、慌てないこと。
根を詰め過ぎる必要はなく、1ヶ月で1∼1.5kg体重が落ちるパターンを作ることができれば上出来です。
良い流れができれば、それ以上の過度な努力をしなくても、4∼6か月くらいは体重が緩やかに落ち続けていくはずです。
ダイエットは我慢ではなく工夫です。
ぜひ実のあるダイエットを今日から始めてください。
いけばわかるさ。
ダァー!!