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山梨県甲州市塩山のパーソナルジム&スタジオ ラクエル

Vol.1モチベーションを高めるための工夫

皆さま、はじめまして。
パーソナルトレーニングジム・ラクエルの鶴田です。

このページでは、皆さまのダイエットに関する悩みが軽くなるように、我慢に頼らない1割の努力でできるダイエットの手法を、ラクエルでの事例を交えてご紹介していきます。

ダイエットの唯一無二の原則は、摂取カロリーを消費カロリーが上回ることですが、その状況をいかに我慢に頼らずに作れるか、ということを追求すると、ダイエットの悩みから抜け出すことができます。

食事制限や置き換えダイエット、サプリメント、痩せ薬などの方法を使えば体重は落ちるのですが、痩せるための手段をそういった「一時的な方法で食べる量を減らすこと」に頼ってしまうと、長年継続できる習慣として定着せず、心理的にも身体的にも行き詰る可能性が高くなり、リバウンドを繰り返す結果になってしまいます。

そのような状況を回避するために『ダイエットの成功に必要な1割の努力』を引き出す必要があります。
このコラムで紹介している手法は、どれも小さな努力でできることばかりで、一見すると効果も小さいように思えますが、我慢をしないダイエット習慣を蓄積していくことが、その人の価値観を変え、体質を変え、普通に生活をしながら理想体重が維持できる状況を作っていきます。

流行りのダイエットに惑わされない、一生役立つダイエットの思考とスキルを多くの方に手にして頂きたいと思います。

モチベーションを高めるには

第1回はモチベーションについてです。

ダイエットに限らず何をするにしても、モチベーション(やる気)を維持できるかどうかが、成功と失敗を左右します。

始めた時はやる気満々だったのに、いつの間にかモチベーションが下がって長続きしなかった。そんな経験をお持ちの方も多いと思います。

ダイエットにおいてモチベーションが続かない原因は

  • ダイエット=我慢しなければいけないもの
  • ダイエット=短期間でやせるもの

というイメージに惑わされて、モチベーションを高める手順を疎かにしてしまっていることにあります。

「やる気」という心理的なものにも
扱い方のルールや特性があり、それに沿ってダイエットを進めて行くことが必要なのです。

モチベーションは雨風に弱い

「痩せよう!」と思ったとき
あなたの中には小さなモチベーションが芽生えています。

ところが、この芽生えたてのモチベーションは、あなた自身が思っているほど強くはありません。

芽を出したばかりの双葉と同じように繊細で、過度な頑張りや我慢にさらされると、すぐに萎れてしまいます。

近年流行っている食事制限(糖質制限)ダイエットや置き換えダイエットなどは、
この芽生えたばかりのモチベーションを強い雨風に晒すようなもので、心理的・身体的な負荷が強すぎるために短期間でやる気を減退させてしまいます。

最初はあんなに前向きだったのに、気が付いたらダイエットが苦痛になっていた。
1~2ヶ月は順調に体重が落ちていたのに、半年経ったらリバウンドして元に戻ってしまった。
そんな結果の背景には、私たちが気付かないうちに起きているモチベーションの変化があります。

私たちは苦手なものを克服するときに、雨にも負けず風にも負けずズンズン進んで行けるわけではありません。
「やるぞ!」「できるぞ!」と思ったスタート当初のイメージは、必ず小さくなっていきます。

芽生えたばかりのモチベーションには、「これならできそうだ」と思える1割の努力でできる小さな習慣を、日光や水のように優しく注いでください。

そうすることで、始めは弱かった根もだんだんと地に伸びていき、大きな幹や沢山の枝葉を作り、きれいな花を咲かせる土台になってくれます。

我慢ゼロで痩せたOさん

トレーナー誌NEXTの1回目に登場して頂いたOさんは、モチベーションを上手に高めて、我慢をせずに痩せることができた良い例です。

ダイエット開始時の体脂肪率は軽度肥満ラインギリギリでしたが、半年間で女性の理想値といえる21%まで落として、3年経った今もその数値を維持しています。

そんなOさんですが、ラクエルでトレーニングを始めるまでは、悪い習慣から抜け出せずに悩んでいました。

夜、仕事から帰宅して一度夕食を食べるのですが、数時間経つとまたお腹が空いたように感じ、お菓子を食べて「毎日お腹がパンパンで苦しい状態で寝る」ということを繰り返していました。

そんな悪循環から抜け出すために、Oさんに取り組んで頂いたことは以下の2つでした。

  1. 仕事が終わったら急がずゆっくり歩いて帰る
  2. 家についたらまずお風呂に入る

一見ダイエットとは結び付かない取り組みに思えますが、どちらも副交感神経(リラックス神経)を高める行動という共通点があります。

私たちは毎日の生活の中で『緊張モード』と『リラックスモード』を自然と切り替えながら生活リズムを作っています。

Oさんの場合は、仕事が終えた後にこの切り替えが上手くできていないために、緊張モード(仕事モード)を引きずったまま食卓に着き、急いで食べて夕食の満足度を充分感じられず、その後にお菓子を欲してしまうという状況が伺えました。

そのためOさんには

  1. 仕事が終わったらセカセカと仕事モードのままで帰らず、のんびりリラックスモードで歩くことでスイッチを切り替えてもらい
  2. 帰宅後、先にお風呂に入ることで更にリラック度を高める

という作業を行って頂きました。

その結果、落ち着いた状態で夕食のテーブルに着き、夕食をリラックスしながらゆっくり味わい、満足度を高めることでその後のお菓子を食べずに済む状況ができていきました。

ダイエットの取り組みは、不必要な摂取カロリーを減らしていくことがひとつのゴールですが、それを我慢に頼って行ってしまうと「ずっと続けよう」というモチベーションは高まりません。

Oさんは間接的なアプローチではありましたが、体重を落とすために「これならできそう」「自分のためになりそう」と思えるルーティンを設定したことが、モチベーションを枯れさせず維持・継続できたポイントになりました。

ダイエットに我慢は禁物

体重は、我慢によって食べる量を減らせば必ず落ちます。ですが、私たちの心の内では重ねた我慢が消えてなくなることはありません。

一度引いた弓のように、我慢には必ず「反動」が生じて、リバウンドという形で体重に現れます。

そして、「痩せたい」と思ったときに、そのための手段が「我慢すること」だけになってしまうと、気持ちを奮起させるために大きな労力が必要になって、それがダイエットへの抵抗感や苦手意識につながっていきます。

Oさんは、我慢ではない行動が体重減少につながった良い例で、労力をほぼ必要としない2つのルーティンを徹底したことで、結果的に無駄な摂取カロリーを減らすことができました。

次回以降のコラムでも、ダイエットの事例を紹介していきますが、Oさんに限らず、どなたにも「これで効果がでるの?」と思うようなことを、コツコツ続けたことで成果を得ています。

体重が落ちた後にOさんは、
「あの当時は苦しくなるまで食べることが、自分の為だと思っていました。」
とおっしゃいました。

そんな当時のOさんの「現状を変えたい」という小さなモチベーションの芽に、優しい習慣をそそいだことが、体重に悩まない3年後の現在につながっています。


初めは小さな芽だったダイエットのモチベーションも、毎日毎日、無理のない適量の水を注ぐことで、やがては雨風にもビクともしない太い幹へと変化していきます。

「ダイエットをしよう」と思った時は、決して我慢に頼ることなく、ご自身にとって「優しい適量の水は何か?」を初めに考えてみてください。

ちなみに、モチベーションの反対の意味としてテンションという言葉があります。

ダイエットにおいては
・モチベーション=我慢に頼らないやせ方
・テンション=我慢に頼った痩せ方
と言えます。

テンションとモチベーションの違いを
Oさんの事例も交えて以下のブログに書きましたので、ぜひ併せて読んでみて下さい。

ダイエットコラム解説版① モチベーションを高めるための工夫